ヘルプ インターネットサービスのメトリック Webトランザクション監視(ブラウザ)

Webトランザクション監視(ブラウザ)のパフォーマンスメトリック

概要

Webトランザクション(ブラウザ)監視で、Webトランザクションの可用性とパフォーマンスをFirefoxまたはChromeの実際のブラウザーで取得します。
トランザクション記録ツールでブラウザ動作を記録し、実ブラウザーで再生することで監視をします。
可用性やパフォーマンスなどのメトリックは、グラフと表で分かりやすく表示されます。さらにトランザクション時間、ページの読み込み時間などの重要メトリックは、さまざまな地点から取得され、容易に把握できるようグラフで表示します。
これらパフォーマンスメトリックをメールで送信し共有することも可能です。

目次

サマリーとイベントタイムライン

サマリーでは、可用性、ページ読み込み時間、トランザクション時間、障害件数、障害継続時間、SLAステータスなどのメトリックが提示されます。
イベントタイムラインでは、選択した監視の過去のイベントを、選択した期間で表示します。
過去に発生したダウン、トラブル、メンテナンス、一時停止、アノマリなどの事象を、特定・解析することが可能です。それぞれのイベントは、容易に特定できるよう、色分けされています。イベントは最大限のデータを抽出するようドリルダウンでき、トラブルシュートが容易となります。実際の障害期間とトータルでの障害時間を、期間を区切って追跡することも可能です。

リアルブラウザー監視の稼働ステータスは、下記の監視結果で決まります。

監視ステータス ステータスアイコン  関連する状態
アップ  合成監視のアップ
  • すべての監視のチェックに成功
トラブル   合成監視のトラブル
  • URLは変わっておらず、
    Webページの要素が消えていたり、非表示だったりする
  • コンテンツ チェック失敗
ダウン  合成監視のダウン
  • リソース読み込み失敗
  • URLが変わり、
    Webページの要素が消えていたり、非表示だったりする
  • コンテンツチェック失敗
設定
エラー
 合成監視の設定エラー
  • セットアップ時の監視設定ミス

パフォーマンス メトリックについて、次の情報が提供されます。

  • トランザクション時間:記録したトランザクション全体について、最初から最後までのステップまで、終了にかかった時間をさします。
    シンクタイムは、プレイバックへと進む前の、クッションや待ち時間となります。シンクタイムは、主に、AJAX呼び出しの手順で必要となります。
  • ロケーションごとのトランザクション時間:トランザクション終了までにかかる平均時間を、ロケーションごとに、記録したステップずつ表示します。
    Webトランザクション監視のトランザクション時間メトリックは、グラフで表示します。平均トランザクション時間と、平均トランザクション時間のデータは、表形式で提示し、容易に把握可能となっています。
  • ページの読み込み時間:トランザクション内のステップごとに、HTMLと関連コンポーネントすべてを、JavaScriptと画像を含めて読み込むのにかかる時間の総計をさします。ページの読み込み時間は、平均値を、期間を区切って提示します。
  • ロケーションごとの可用性とページの読み込み時間:可用性とページ読み込み時間の平均を、ロケーションごとにグラフと表で表示します。

Apdexスコア

RUM機能と連携することでApdexスコアを使用でき、アプリケーションやサービスを利用しているユーザーの満足度を測定できます。
アプリケーションのパフォーマンスをユーザーの観点から「満足」、「許容」、「不満」で判定可能です。

Apdexスコアは、エンドユーザーの満足度を表します。Apdexスコアは、以下の通り分類されます。

  • Apdexスコア0.9超過:満足
  • Apdexスコア0.5から0.9まで:許容
  • Apdexスコア0.5未満:不満

トランザクション時間

トランザクション時間は、記録したトランザクション内の、それぞれの個別ステップにかかる、応答時間とシンクタイムの合計です。
シンクタイムは、プレイバックへと進む前のクッションや待ち時間となります。シンクタイムは、主にAJAX呼び出しの手順で必要となります。AJAX呼び出しを行うには、次のステップを始めるより先に、前の処理を終えるまでの時間を指定する必要があります。

ここで、2つのシナリオを検討するものとします。
ケース1
  • シンクタイムは3秒で、応答時間が1秒とします。この場合、トランザクションは次の手順へ進む前に、2秒待ちます(シンクタイム-応答時間)。
ケース2
  • シンクタイムは3秒で、応答時間が4秒とします。ここでは、トランザクション時間は4秒です。応答時間がシンクタイムを超えている場合、シンクタイムはトランザクション時間の計算に使用しません。

トランザクション時間グラフでは、記録したトランザクションの終了にかかった総時間を、最初から最後までの全ステップについて示します(ミリ秒)。グラフは、期間に対する総トランザクションで点を打ち、つないでいきます。グラフは、生データ、毎時、毎日に粒度を指定できます。

さらに、右上のハンバーガーアイコンより[3点移動平均]、[5点移動平均]、[95パーセンタイル値]、[ダウン]をフィルターにかけることができます。
グラフをドラッグにより拡大し、グラフ上のスパイク(突出値)からデータを抽出できます

トランザクション詳細

トランザクション詳細で、各ステップのスクリーンショット、ステップ時間、ページロード時間、ステップ名、各ページのリソースレベルのウォーターフォールグラフといった情報を表示でき、各ステップで発生したエラーを把握できます。

スクリーンショットにより、各ステップがどのように操作され、どのようにWebページがロードされているかを分析できます。
またステップ時間で、アクションとページロードにかかった時間を把握できます。

ウォーターフォールグラフ

Webページのリソースレベルのウォーターフォールグラフで、ページロードとリソースの処理状況を把握し、パフォーマンス問題を特定します。

各スクリーンショットの[リソース]リンクをクリックすることで、表示可能です。
ウォーターフォールグラフには次の情報が記載されます。

  • ページリソースサマリー
    • 安全でないリンク
    • CDNヒット
    • DNS時間
    • 接続時間
    • 先頭バイト到達時間
    • レンダリング開始
    • ドキュメント完了
    • ページロード時間
  • Webページサマリー
    • リクエスト数
    • オブジェクトの合計
    • 画像
    • Javaスクリプト
    • CSS
    • ページサイズの合計
  • リクエストごとのコンテンツ内訳:各リソースで発生したリクエスト数
  • サイズごとのコンテンツ内訳:サイズごとのリソース内訳
  • リソース名
    • ステータスコード
    • HTTPバージョン
    • リソースサイズ
    • リソースロード時間
  • ドメインサマリー
    • ドメイン
    • IPアドレス
    • リクエスト数
    • ロケーションごとのページロード
  • ダウン/トラブル履歴
    開始時間と終了時間

ロケーションごとのトランザクション時間

トランザクション時間グラフでは、記録したトランザクションの終了にかかった総時間を、最初から最後までの全ステップについて表示します(ミリ秒)。
グラフは、生データ、毎時、毎日に粒度を指定できます。
さらに、右上のハンバーガーアイコンより[3点移動平均]、[5点移動平均]、[95パーセンタイル値]、[ダウン]をフィルターにかけることができます。
グラフをドラッグにより拡大し、グラフ上のスパイク(突出値)からデータを抽出できます。

ロケーションごとのトランザクション時間と平均トランザクション時間

トランザクション時間全般の平均値は、監視ロケーションと選択期間で分類できます。このデータは表形式で提示されます。

ページ読み込み時間

実際のページ読み込み時間には、HTMLコンテンツのほか、画像やその他のデータのロード時間が含まれます。マウスで対象にあてること、ボタンのクリックなども対象です。
ページ読み込みのメトリックでは、測定対象のページで選択期間に読み込みに要した平均時間がグラフでされます。ロケーションごとの読み込み時間データも、表形式とグラフで表示されます。

ロケーションごとのページ読み込み時間

ロケーションごとのページの読み込み時間グラフでは、Webトランザクション中のステップの、ページの読み込み時間を、選択期間について、表示します。このデータは、さまざまな監視ロケーションから収集できます。ロケーションごとのページの読み込み時間は、ロケーションの凡例を利用し、仕分けられます。これは、マニュアルのフィルターとして利用でき、管理をシンプルにすることが可能です。

ロケーションごとのページの読み込み時間(表形式)

トランザクション内の各ステップの、平均ページの読み込み時間をロケーションと期間で分類でき、表形式で表示します。

ダウン/トラブルの履歴

監視のトラブルとダウンの履歴を表示します。
ステータス、ダウン時間、期間、ダウン理由を把握できます。

各ロケーションごとの可用性とページ読み込み時間

Webトランザクション監視の可用性とページ読み込み時間を、すべての監視ロケーションについて表形式で表示します。
監視ロケーションに障害があれば、トータルでの可用性(%)と応答時間(ミリ秒)を計算する際、このレポートを参照して差し引くことに利用します。

業界平均

業界平均により、Webサイトのパフォーマンスを競合他社と比較可能です。この情報はさまざまな業界について表示できます。

障害

[障害タブ]から、発生した障害とメンテナンスのダウン時間を表示し、トラブルシュートに役立てられます。
各障害とメンテナンスの右側にある[]アイコンから[メンテナンスにマーク]、[コメントの編集]項目の[削除]を行えます。

根本原因分析(RCA)レポート

障害発生の150秒後にダウンした監視に関するRCAレポートを表示できます。
RCAレポートには、監視の基本情報、障害情報、再チェック情報、障害理由といった情報が記載されます。これらの様々な情報を利用して、ダウンの発生原因を特定できます。

RCAレポートで取得できる具体的な情報は次のとおりです。

  • プライマリーロケーションからのチェックとセカンダリーロケーションからの再チェック情報
  • リソースレベルのウォーターフォールグラフ
  • コンソールエラー
  • ビデオ:ステップをビデオ形式で確認し、問題を特定します。
  • スクリーンショット比較:ロードされたページと、存在するはずだったページを比較します。
  • HTMLの比較:取得されたHTMLと期待していたHTMLを比較し、検証を行います。
  • APMトレース:APM監視を設定している場合、そのトレースデータを表示します。
  • Ping分析
  • DNS分析
  • TCPトレースルート
  • MTRレポート
  • MTRベースネットワークルート
  • 結論

RCAレポートの詳細は、こちらのページをご確認ください。

インベントリー

監視ロケーション、ポーリング間隔、ライセンスタイプなど、監視設定の情報を表示します。

ログレポート

監視チェックによる記録がログレポートに記載されます。
ロケーションと可用性で、ログをフィルターすることができます。
可用性ステータス、HTTPステータスコード、トランザクション時間などのデータがここで取得されます。
ログレポートはCSV形式でエクスポートできます。

関連ガイド