OCI Functions監視

Oracle Cloud Infrastructure (OCI) Functionsはインフラを管理することなくコードを実行できるサーバーレスプラットフォームです。コンテナーをもつアプリケーションに対してコードを流し、関数設定、ネットワーキング、リソースロギングを行います。OCI Functionsを使用してアプリケーション内のコードロジックをもつ関数を作成できます。

概要

OCI Functionsを監視して、サーバーレスワークロードの信頼性の維持、コスト効率の向上に繋げられます。関数ロジック内のエラー、不十分な実行、アプリケーションの設定ミスを顧客に影響が及ぶまでに未然に防ぎます。

アプリケーションと関数レイヤーの両方を可視化し、障害、パフォーマンスボトルネック、問題の拡大の早期検知を行えます。この事前のアプローチにより、ダウンタイムの最小化、使用コストの最適化、サービス品質の維持に繋げられます。
この連携により、次の2つの監視を行えます。

  • OCI Application:OCI Functionsアプリケーションの全体の正常性と構成を追跡します。アプリケーション構成、ネットワーク情報、関連する関数といったメタデータを収集します。
  • OCI Functions:アプリケーション内で実行している個々の関数にフォーカスします。関数呼び出し、関数応答、関数エラー応答、といった重要なメトリックを取得します。問題を特定し、関数効率の計測と実行コストの最適化を行えます。

OCI Functions連携のメリット

OCI FunctionsとSite24x7の連携のメリットは次のとおりです。

  • エラー検知:実行の傾向で障害や異常についてアラートを行います。
  • コスト最適化:過剰に時間やリソースを消費している非効率な関数を特定します。
  • 依存関係の可視化:複数の関数に影響するアプリケーションレベルの問題を把握します。
  • プロアクティブな監視:自動的なしきい値やアラートにより問題を簡単に特定します。

設定

  • クロステナンシーアクセスを使用して、Site24x7のテナンシーユーザーがリソースを監視します。Site24x7にログインし特定のポリシーを作成し、セキュリティに問題を生じることなくリソースを表示します。
  • OCI監視の連携ページのディスカバリーサービスリストから[OCI Functions]を選択します。

ポリシーと権限

関連するOCIポリシーに次の記述がある必要があります。

  • "read functions-family"

チェック間隔

OCIのサービスレベルのAPIに設定しているチェック間隔(「一度のみ」から「1日」の範囲)でクエリを行い、OCI Functions監視のメトリックを収集します。

サポートしているメトリック

OCI Application

OCI Application監視でサポートしているメトリックは次のとおりです。

メトリック名 説明 統計 単位
呼び出し数の合計 アプリケーション内のすべての関数における呼び出し数の合計です。全体の使用量パターンのアプリケーションレベルビューを表示します。 合計
同期呼び出し数 応答を待っている同期関数呼び出し数です。 合計
非同期呼び出し数 即時応答の要求を行うことなく独立して実行される非同期関数呼び出し数です。 合計
応答数の合計 成功、エラー、スロットル応答内の全ての関数で生成された応答数です。 合計
エラー応答数 アプリケーション全体にわたり、エラーとなった応答数です。アプリケーションの正常性監視のために重要なパラメーターです。 合計
成功応答数 アプリケーション内の全ての関数にわたり、成功した応答数です。アプリケーションの信頼性の重要な指標です。 合計
スロットル応答数 アプリケーションレベルの同時実行制限の超過やレートの制限によりスロットルされた応答数です。 合計
平均実行機関 アプリケーション内の全ての関数にわたる平均実行時間です。アプリケーションレベルのパフォーマンス概要を表示します。 平均 ミリ秒
プロビジョニングされた同時実行数の合計 アプリケーション内で実行された全ての関数における割り当てプロビジョニングされた同時実行数です。 平均 メガバイト
割り当て同時実行数の合計 アプリケーション内の割り当てられた同時実行数の合計です。 平均 メガバイト
エラーレート アプリケーションレベルの応答数の合計に対するエラー応答数の割合です。アプリケーション全体の重要な信頼性指標です。一般的にこの値が1-2%を超過している場合、調査が必要です。 平均 パーセンテージ
成功レート アプリケーションレベルの応答数の合計に対する成功応答数の割合です。アプリケーション全体の正常性を示すKPIです。 平均 パーセンテージ
スロットルレート アプリケーションレベルの応答数の合計に対するスロットル応答数の割合です。アプリケーション全体の正常性を示すKPIです。 平均 パーセンテージ

OCI Functions

OCI Functions監視でサポートしているメトリックは次のとおりです。

メトリック名 説明 統計 単位
関数呼び出し 同期と非同期を含めた特定の関数の呼び出し数の合計です。 合計
同期関数呼び出し 応答を待っている特定の関数の同期呼び出し数です。 合計
非同期関数呼び出し 独立して実行された特定の関数の非同期呼び出し数です。 合計
関数応答 すべての応答タイプを含む特定の関数により生成された応答数です。 合計
関数エラー応答 特定の関数からのエラー応答数です。 合計
関数成功応答 特定の関数からの成功応答数です。関数正常性の重要な指標です。 合計
関数スロットル応答数 同時実行数やレート制限によりスロットルされた特定の関数の応答数です。 合計
関数平均期間 特定の関数の平均実行時間です。パフォーマンス監視と最適化のために重要なパラメーターです。 平均 ミリ秒
関数最大期間 特定の関数で記録された最大実行時間です。パフォーマンススパイクや外れ値の特定に有効です。 最大 ミリ秒
関数エラーレート 特定の関数の応答数の合計に対するエラー応答数の割合です。信頼性における重要な指標です。 平均 パーセンテージ
関数成功レート 特定の関数の応答数の合計に対する成功応答数の割合です。主要な正常性の指標です。 平均 パーセンテージ
プロビジョニングされた割り当て同時実行数 特定の関数に割り当てられた同時実行数です。パフォーマンスやコストの監視に重要なパラメーターです。 平均 メガバイト

しきい値設定

OCI Functions監視のしきい値設定方法は次のとおりです。

  1. Site24x7にログインし、[管理]→[設定プロファイル]→[しきい値と可用性]に移動します。
  2. [しきい値プロファイルの追加]から[しきい値プロファイル]を選択します。
  3. 監視タイプドロップダウンから[OCI Applications]または[OCI Funcitions]を選択します。
  4. しきい値設定欄で上記のサポートしているメトリックに対してしきい値を設定します。
  5. [保存]をクリックします。

ライセンス

OCI Functionsデータの表示

OCI Functions環境を監視するには、Site24x7にログインし[Cloud]→[OCI]→[OCI Applications]に移動します。

OCI Functions監視データを表示するには、[OCI Applications]→[Functions]タブに移動し、OCI Functions monitor監視のリンクをクリックします。

監視データ

OCI Application

OCI Application監視の監視データは次のとおりです。

サマリー

イベントタイムラインとメトリックの概要を表示します。ここでOCI Application監視のパフォーマンスを分析します。

Functions

Functions可用性情報とそのOCI Applicationに関連付いているOCI Functionsを表示します。監視名をクリックすると、そのOCI Functions監視のデータを表示します。

設定

アプリケーション名、リージョン、ライフサイクル、状態などのOCI Applicationデータを表示します。このタブにはアプリケーションログ情報項目が存在し、直近24時間で関数が呼び出された場合にのみ表示されます。その24時間内に関数実行がない場合、ログ情報は表示されません。

Zia予測

過去のデータに基づいて、未来のパフォーマンスメトリックを予測します。7日間先のデータを表示するために過去30日のデータが使用されます。

障害

障害の開始時間、終了時間、期間などの情報を表示します。

インベントリー

リージョン、監視ライセンスカテゴリーなどの情報を表示します。

ログレポート

OCI Application監視のログステータスレポートを表示します。CSV形式でダウンロードも可能です。

アラートログ

OCI Application監視で発生したアラートのリストを表示します。アラート履歴をトレースし、重大度による問題の評価としきい値設定の検証を行います。

OCI Functions

OCI Functions監視の監視データは次のとおりです。

サマリー

イベントタイムラインとメトリックの概要を表示します。ここでOCI Functions監視のパフォーマンスを分析します。

直近のログ

関数の直近の呼び出しログを表示します。関数の実行、デバッグエラー、パフォーマンストレンドの分析を確認できます。

このビューでは直近24時間のログのみ表示されます。24時間より古いログは表示されません。これらのログはAPI要求により取得され画面に表示されます。しかしSite24x7のデータベースにこれら情報は保存されません。24時間より古いログを表示したい場合は、OCIコンソールをご確認ください。

設定

Application OCID、リージョン、その他設定情報などのOCI Functionsの情報を表示します。

Zia予測

過去のデータに基づいて、未来のパフォーマンスメトリックを予測します。7日間先のデータを表示するために過去30日のデータが使用されます。

障害

障害の開始時間、終了時間、期間などの情報を表示します。

インベントリー

リージョン、監視ライセンスカテゴリーなどの情報を表示します。

ログレポート

OCI Functions監視のログステータスレポートを表示します。CSV形式でダウンロードも可能です。

アラートログ

OCI Functions監視で発生したアラートのリストを表示します。アラート履歴をトレースし、重大度による問題の評価としきい値設定の検証を行います。

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